ホーリーネーション

ホーリーネーションの特徴

ホーリーネーションは、宗教観によりスケルトンを敵視しています。義肢を付けた人も、スケルトンと同様に敵視します。ハイブやシェクを襲うこともあります。

ホーリーネーション領で安全に生活できるのは人間の男性のみで、人間の女性も慎ましく生きなければなりません。賞金首を差し出せるのは人間の男性のみで、しかも、友好度か金銭のどちらかしか得られません。

スケルトンは強力な種族で、義肢も強化に効果的なので、強さを追求するとホーリーネーションと敵対することになります。ホーリーネーションは、プレイヤーにとって殲滅対象となることが多いです。

ホーリーネーションの都市

都市統治者主な勢力変化
オクランの拳カニバル
リバース鉱山浮浪忍者
オクランの盾上級審問官ヴァルテナ都市連合
シェク王国
ナルコの誘惑
ブリスターヒルホーリーロードフェニックスシェク王国
浮浪忍者
軍基地フォグマン
バッドティース都市連合
シェク王国
クラル戦士団
農地奴隷商
採掘場シェク王国
奴隷商
スタック上級審問官セタシェク王国
クラル戦士団

都市は3つだけですが、軍事施設や奴隷施設が多くあります。

勢力変化の傾向を簡単に説明すると、ホーリーネーションの要職3名を倒すとシェク王国浮浪忍者に変化し、ホーリーネーションの3名とエサタを倒すと都市連合・奴隷商・浮浪忍者・クラル戦士団に変化します。どちらの場合も、スケルトンなども住みやすい世界に変わります。

ホーリーネーションの滅ぼし方

ホーリーネーションで倒すべきは、ブリスターヒルのホーリーロードフェニックス、スタックの上級審問官セタ、オクランの盾の上級審問官ヴァルテナの3名です。この中では、ブリスターヒルの戦力が最も高いです。

ホーリーネーションの都市で厄介なのが、城壁などに設置された砲台です。十分に育成したスケルトンでも、連続して頭に矢を喰らったらダウンしてしまいます。敵都市に突入したら、建物の1つに侵入し、そこで交戦すると良いです。これで砲台から一方的に射撃されるのを防ぐことができます。夜に侵攻し、暗い場所で戦うのも効果的です。

ホーリーネーション相手にダウンすると、武器を奪われ、檻に入れられてしまいます。こうなるとかなり面倒なので、余裕で勝てるくらい味方を成長させてから交戦した方が良いです。

戦力が少し足りない場合は、傭兵や同盟国の援軍を利用するのも良いです。ビークシングなどを倒し、ベッドで回復させてから運搬し、ホーリーネーションの都市で降ろすのも良いです。1回だけの援軍なら、再プログラミング工場のスケルトン集団を利用するのも良いです。第三勢力の助力があれば、プレイヤーはいきなり敵のボスを狙うことができます。

フェニックス、セタ、ヴァルテナの3名を殺害しただけでは、採掘場などの奴隷施設がホーリーネーション領のまま残ります。これらも壊滅させたい場合は、シェク王国のエサタまで殺害しなければなりません。エサタを殺害しても、ナルコの誘惑はホーリーネーション領として残りますので、この世から完全に消すことはできません。

ホーリーネーション関連の本

古い経典は神話のような文章ですが、真実の歴史を伝えています。光の聖書は、歴史を宗教的解釈で歪めています。

内容
恵の書

ホーリーネーションでは禁書扱いの、著者不明の古い経典:

「我らに俗世の喜びではなく、我らが創造主の愛と全人類の幸福を求めさせ給え。我らを邪淫、飲酒、偸盗、悪口の誘惑から守り給え。我らが兄弟姉妹を慈しみ、害さず、嫉まず、憎まぬよう導き給え。我らが自惚れを超越し、真の楽園、祝福の大地へ至る道を導き給え。」

献身の書

ホーリーネーションでは禁書扱いの、著者不明の古い経典:

「偉大なる父祖キトリンは自らの子らに裏切られ、彼らの罪と不誠実に打ちのめされた。このために偉大なる父祖の力が失せ、災禍が訪れ、今にも台地が彼らを飲み込もうとしたとき、子らは救いを求めた。正に困ったときの神頼みであった。しかし偉大なる父祖は純粋にして寛大であり、愛する子らのために御身を投げ打った。彼らがもう一度生きられるよう、この惑星の病を癒したのだ。ところが、この大業を成すためにキトリンの魂は光と闇のふたつに割れてしまった。昼と温かさと再生を司る神オクラン、そして、夜と寒さと破壊を司る神ナルコ。分裂したこの二柱は共に有ることで調和した。この救いの御業が知れ渡って以降、偉大なる父祖の犠牲を無駄にしないよう、二柱の神は死と再生の円環によってその力を保たれている。」

光の聖書Vol
I

聖主フェニックス1世によって書かれた教典:

「世界の最も暗い深みより生まれしナルコ、それは影だ。彼女は、善良なるものすべてを消し去ろうとした、私たちの救い主オクランさえも。双方は数千年の間、光が闇を克服するまで空で戦った。ナルコは抑制され、主オクランの存在に吸収された。しかし、悲しいかな、詐欺師ナルコの敗北が終焉ではなかった。双方が空を割って戦っている間に、再びふたつに分かれたのだ、ナルコの分身たちは、我々の世界に憎悪と悪意を作りだした。彼女は人類に対し闇のスパイを送りつけてきた。」

光の聖書Vol
II

ホーリーロードフェニックス1世よって書かれた教典:

「最も暗い瞬間にフェニックスと言う最も明るい光が訪れた。信仰を復元し、影を追放するために、オクランは最も優れた戦士を我らに遣わした。フェニックスは永遠の神聖な炎をまとい、男がもう一度自由に生きることができるという展望を与えてくれた。彼は我らを枷と残虐行為から解き放ち、聖なる結束によって我らを団結させたのだ。闇の勢力は一つまた一つと、甦った我々の信仰の刃に倒れていった。ナルコの手下たちは鎮圧され、彼女自身は地中深くまで追放されていった。」

光の聖書 Vol
III

ホーリーロードフェニックス1世よって書かれた教典:

「光の主オクランの人の姿を模して男が造られた;女は闇の魔女ナルコの姿を模して造られた。注意を怠るな、オクランの子らよ!不純な種族は不浄なるものだ;オクランの意思に仕えるために彼らを更生しなくてはならない、そうでなければ闇に呑まれてしまうだろう。拘束されていない女は怠惰な女だ;隷従させなくてはならない、そうでなければ、男の純真を誘惑して虜にしたあげく闇へと連れ去られてしまうだろう。

光の聖書 Vol
IV

ホーリーロードフェニックス1世よって書かれた教典:

「闇のスパイが不道徳な害虫として世界にはびこっている、この闇が第一の絶滅を引き起こしたのだ。この闇のスパイの中には闇に染まったという怠惰な男がいる、だが世界を第2の絶滅から防ぐことができるのは深い信仰を持つ男だ。オクランの神聖なる炎に焼かれて、すべての悪が消去され、清められるであろう。炎で敵を殲滅し、闇の世界を浄化せよ。」

光の聖書 Vol
V

ホーリーロードフェニックス1世よって書かれた教典:

「肉体の快楽に溺れるのではなく、創造主への愛と全人類の幸福だけにその身を沈めよう。性的な悪行、乱交パーティー、盗難や誤った声明と言った闇の誘惑を振りほどこう。聖なる兄弟たちを尊重し、傷つけることなく、嫉妬や憎悪を向けてはいけない。規律を持たない心を獲物にする暗闇の服毒を控えようではないか」

聖勅令

ホーリーロードフェニックス62世の勅令:

「我らが父祖オクランの王国は放蕩と色欲に蝕まれている!異国の女が自由に歩くのみならず、資源を奪っているのだ。金、銀、鉄…これらは虚飾のために身に着けるものではない。世界に秩序をもたらす道具に用いるべきものなのである。宝飾品を身に着けるか、後見人なく出歩く女は発見次第悔い改めるまで鞭打ちに処すべし。」

聖伐隊

ホーリーロードフェニックス62世自身による最近の発言:

「我々は夜から私たちを守り、我々に目的を与えてくれる我らの創造主に従わなければならない。悟りの日を生み出して黄金の平野を永遠に楽しむために;第2の絶滅を戦い抜いて、すべての信者に平和をもたらすために。不純な種族は、自分の兄弟として受け入れオクランの教えによって聖伐に仕えるという目的を与えられなくてはならない。腐敗が抵抗を開始し、破壊しなくてはならなくなった場合に、その時は訪れる。角のある悪魔を処断したとても、それは残虐ではなく慈悲である。彼らの歪曲した魂に終止符を打ち、オクランの下へ送り届けているのだ。悟りの日が来れば、彼らも人として生まれ変わることを許されるであろう。これは創造主の意思だ。父を侮辱する行為は我々の文明を壊滅の窮地に追い込むと同義である。」

導きの灯火IV

ホーリーネーションで生活するための手引書第4巻:「角の悪魔:人間かモンスターか?」:

「角の悪魔はオクラン教徒の兄弟として人の形を模して造られましたが、角の悪魔は罪深い心を有しています。ナルコの誘惑に負けオクランの光を心から追い出してしまいました。そして、角の悪魔の皮膚は、腐った死体と同様に黒く灰色に変わってしまったのです;全ての清らかさと光はその身体から失われました。野生の獣のような角を生やし、怪物特有の蛮勇でオクランの言葉に抵抗したのです。角のある悪魔は完全に暗闇に降伏したのではありません…しかし、不浄な野獣の抵抗には慈悲は無用です。」

導きの灯火V

ホーリーネーションで生活するための手引書第5巻:「妻を教育する方法」:

「女はナルコと深い繋がりを持っているが、彼らを闇の化身であるかのように扱ってはならない。悟りを開くことができるようにオクランの意思に従うことが男の人生における役割である。それには女の心に住まう闇を手懐けることが伴ってくる。彼女が敬虔な行為をするたびに祝福を授けよう;適切かつ丁重に振る舞うたびにである。反抗的な場合は罰を与えよう;打ち据えることで正しいあり方を思い出すことだろう。だが必要以上に打ってはいけない;犬を躾けるように、訓練は適度である必要がある。妻を正しい道に導くことができれば、いつか黄金の平野に降り立つことができるだろう。」

導きの灯火VI

ホーリーネーションで生活するための手引書第6巻:「昆虫の魔神:見込みがない?」:

「昆虫の魔神はほぼ完全に闇に迎合しており、黒曜石のように意思の欠如した目は、あらゆる魂を虚無に引き込みます。彼らが『女王』と呼ぶ偽の女神への偏執的な崇拝は、オクランの光の拒絶や自己中心的な欲望に拍車をかけています。この悲劇的な異教は、血肉を浸食して中空の、最も下劣な体に彼らを作り替えてしまったのです。まるで初期型のスケルトンのように。これは彼らが、闇の魔女の尖兵たる闇のスパイへ変貌を始めているのでしょうか?おそらくそうでしょう。闇のスパイに対峙するのと同様に、彼らとの接触には注意してください。ただし、忘れてはならないのが、彼らに慈悲を示すことです;時に最も思いやりのアプローチとは、迅速かつ痛みを伴わずに、どす黒い存在の悲惨さから彼らを解放してあげることです。」

トン司祭への手紙「トン司祭へ 公共の善のため、私はブラザーファーガスを告発しなければなりません。彼は自身の妻に操られています。次の征伐に必要な武器や防具の購入に必要な金銭を妻の虚栄のために費やしているのです。彼には矯正を施し、その妻は闇が祓われるまで鞭打ちに処すか、我らが土地から消さねばなりません。ニューより」
別れを告げる手紙「わが夫、わが主へ あなたがこれを読んでいるときには私が審問官の手にかかって死んでからしばらく経っていることでしょう。私を排除する表向きの理由としては、「ナルコの穢れを受け、潔癖なる我らの社会を破壊しようとした」というところでしょう。私に読み書きを教えてくださったことは、あなたからの一番の贈り物です。教育の権利を与えてくださったおかげで、今あなたにお別れを伝えることができます。最後になりますが、私は、娘とすべての女性達のためにホーリーネーションをより良いところにしようとしただけなのだとわかって下さい。本当の愛を知らない、奴隷のような「妻」のうつろな服従で満足ですか?公平に扱ってほしいと思うことは間違いですか?犯していない罪をとがめられたくないと思うことも?こんなことはやめるべきです。でも、それまでに何人の女性が死ななければならないのでしょう。エヴァより」
遺言

自死したホーリーネーション衛兵の遺言:

先月、私は、ある堕落した女を火焔のなかに放り込めとの命令を受けた。その女は鍛冶屋の娘で、単純なことしかわからない、頭の弱い、ナディンという名の女だった。彼女は誤って男の付き添いなしに自宅を抜け出てしまい、そして、司祭のそばへと近付いてしまったのだ…彼女は聖職者たる神官に対する誘惑罪と、邪悪に取り憑かれている咎で有罪を宣告された...彼女を炎に投げ込んだときの彼女のあの瞳が、毎夜私の心を灼きつけ、もう何週間も眠れていない。肚の底深くから、私にはこれが間違っているとわかっていて、罪の意識が嘔吐を催すのだ。こんなにも過ちを許さず、こんなにも無慈悲な神は、私が仕えることを望む神ではない。安らかに眠れナディンよ、私もじきに後を追う。

禁じられた共感

ホーリーランドで禁書扱いを受ける作者不明の文章:

「角有る悪魔を刺しても血は流れないのか?女は人生の終わりを宣告されても涙を流さないのか?緑の膚の男は他の知性ある生き物のように幸せを求めないのか?我らは皆同じように恐怖を感じるのに、その恐怖に惑わされて他の魂を苛むのはやめようではないか。有史以来、技術は進化し、知識は蓄えられてきた。もうそろそろ宗教的な教えについても進歩すべき時ではないか。このホーリーランドでは私の言説は禁じられ、私は火刑に処されるであろう。しかし、我が死が無駄にならぬよう、この言葉が人類のほんの一部にでも浸透していくことに望みを掛けたい。」

テックハンターのノート:ホーリーネーション

ホーリーネーション領では何にもましてテクノロジーの類を嫌います。問題は北部の未探索地域へはどうしてもそこを通る必要があるという事です。彼らは人間以外の種族を好まず、もしあなたがそこを通る必要がある場合、あなたのチームに少なくともひとり以上の人間男性が必要になります。ゼッド

パラディンからの追求を逃れるために聖火の教典を1つ荷物に忍ばせておくべきです。スケルトンは見つかり次第攻撃されるので、遠回りして避けたほうがいいでしょう。イヨ

この血塗られた場所には近寄るべきじゃない。クソパラディンどもがやれ服装が不適切だのやれ何が間違ってるだのとしつこく言ってきて最終的にあの間抜け共を怒らせてしまって武器を抜かざるを得なかった。私を刺し殺そうとしてきた何人かはのしてやったが、アホ共が次から次へとかかってきた。国中で出歩くたび戦わなきゃならないのか?私の部隊からはそのあと散々文句を言われた。ハッ!一笑に付してやったさ。トレップ

オクラン教経典における所見と見解II私がオクラン教に歴史研究の価値を見出していないことは周知の事実だ。しかしあえて理論を推し進めるために、オクラニズムの始まりが彼らの言うように大量絶滅(第一の絶滅)と同時期に発生したとしよう。動乱の渦中においては身代わりを立てることなど造作もないことだっただろう、しかもそれが宗教的な狂信によってさらに冷酷なものになりえた。ここでアティカスの生物学的絶滅を古代人滅亡の理由だと仮定してみよう。スケルトンは病や生物兵器に耐性があり、生存にもっとも近しく時には羨望の的になった種族であっただろう。この宗教に関する最初の文献は古代遺跡のはるか後に記されたものであり、これはその身代わりと失われた誤解釈の連鎖を示唆している。今度は自然のもう一つの悲劇を見てみよう:火山噴火、地震、洪水…これ自身は、破壊や自然災害であるが、このような大規模の破壊は容易に「悪魔」の仕業だと解釈される可能性がある。スケルトンはおそらく頑丈な物理構造によって、この残虐な時代を生き延び、それによってスケルトン自身がこの現象をもたらした存在そのものであるとして「悪魔」に関連付けられていった。フィンチ
ルディンの報告書I

ホーリーネーション領の封蝋付き公文書の一部:ハイパラディン・ルディンによる巡回報告書

「我々はニクス司令官の命令に従いハブを調査したが、幸いにも敵軍の動きは見受けられなかった。彼らは撤退する際居住地を爆破し焼き尽くしていったようだ。ハブはただの廃墟にすぎず、壁の一部は破壊され殆どの建物が崩れかけている。ハブの奪還は容易だが再建は難しいだろう。死体が見当たらなかった事を考えるとそれまで軍隊が占拠していたと思われるが、シェクの野蛮人共がなぜハブを放棄する事になったのかは未だ不明だ。さらなる調査が必要である。」

ルディンの報告書II

ホーリーネーション領の封蝋付き公文書の一部:ハイパラディン・ルディンによる巡回報告書

「南の国境を警備していたところ、パラディン・ルーサックの猟犬がハブ近辺の丘に人影を発見。この時点で陽は傾き、オクラン神の光は東の丘を完全に通り抜けてしまっていたため侵入者が誰かはっきり見る事はかなわなかった。いよいよ興奮しだしたルーサックの猟犬が彼の手を離れ廃墟の中の侵入者を追い、我々も後を追ったが、侵入者は発見できなかった。ハブ自体はもぬけの殻だったが、しかし確かに誰かがそこに居たようだった。ドアは開けられ、幾つかの物品が動かされていた。猟犬はどこにも見つからなかった。追跡中に殺された可能性が高い。ハブが奪還されたか確認するため送られたシェクの斥候の仕業であろうというのが私の考えだ。南の守備を抜けた者はおらず、我々は近くの洞窟にキャンプを張ることを余儀なくされた。これ以上の侵攻を防ぐため、さらに南へ警備を送る事を提言します。また、ルーサックは猟犬を失った衝撃が大きく、彼には数日間の自宅待機を与えるべきだ。」

ルディンの報告書III

ホーリーネーション領の封蝋付き公文書の一部:ハイパラディン・ルディンによるハブ調査報告書

「指示通り、我々は夜の闇に紛れハブに到着した。壁に近付くと男女の声が聞こえたが、門を通り過ぎた辺りで聞こえなくなり、再びハブは静寂に包まれた。再び内部に動きの兆候が見られたが、徹底的な再捜索にも関わらず誰一人見つける事は無かった。しかし、見張りのアンフェチオの叫び声を聞いたのは私が酒場を調べていた時だった。我々はすぐさま駆けつけたが彼の姿はどこにも無かった。争った形跡は無い。ただの血の一滴すらも発見できなかった!まるでこの忌々しい場所自身が彼を飲み込んでしまったかのようだ。ここに留まるのは危険と判断した我々はすぐさま前線基地へと撤退した。この地は呪われています。闇が町を守っていて、シェクの兵士とルーサックの猟犬を殺したのもこの暗黒の闇だったに違いありません。以前の報告書で私はシェクの斥候の仕業ではないかと書きましたが、実際にはそれは闇の亡霊であったと確信しています。さらなる汚染が広がる前に、丘を清めハブは今すぐにでも解体されるべきです!」

嘆く亡者の伝説ホーリーネーションの伝説によると、はぐれたシェクの魂が悪意、憎悪と生あるものへの羨望に飲み込まれてしまったのだと伝えられている。オクラン教徒が言うには、彼らの「生来の攻撃性」が「妖婦達」に付け込まれやすいのだそうだ。嘆く亡者たちはトゲか、肉食性の虫の脚か判然としないものが背中から生えた腐った死体であり、獣へ変化する途中の状態であろうと思われる。伝説は置いておくとして、この亡者たちは中央平原の廃墟を中心に、ホーリーネーション市民と冒険家たちに目撃されている。今のところ判明している情報としては、夜行性であり、生命の痕跡が消えうせた町の瓦礫に犠牲者を連れていくということだ。犠牲者たちは跡形もなく消えてしまうため、亡者たちに全て食べられてしまったと推測するしかない。ありそうな仮説としては、肉食性の虫がシェクの身体の骨質部に寄生している状態で、宿主が死に、腐敗が始まっても成長と侵食を続けるのだと考えられている。イダード