レビューと評価

はじめに

このレビューは、まだkenshiをプレイしたことがない方のために、ゲームの概要と個人的な批評を紹介したものです。購入の参考になさる方は、人によって違った楽しみ方、違った評価があることを理解した上で、お読みください。

kenshiのレビュー

kenshiは、Steamで配信されているオープンワールドRPGです。自由度と世界観が素晴らしく、1000時間以上プレイしても飽きないほどの中毒性があります。

kenshiの面白さの1つが狂気の世界観です。貧しさは罪という都市連合、女性を差別しロボットを敵視するホーリーネーション、逃げることを恥を考えるシェク王国などが存在するのですが、そうなった理由もちゃんと設定されていますし、それに反対する派閥や恨みを持つ人々も存在します。そして、これらの派閥がまともに思えるほど狂った種族や派閥もまだまだ存在します。世界を旅し、これほどの驚きを経験できるゲームは滅多にありません。

主人公はどんな人物かというと、それはプレイヤーの自由です。ゲームの目標もありませんし、ラスボスもいません。どこへ行き、誰を仲間にし、どこに住み、誰と戦うか、全てはプレイヤーの自由です。自由過ぎて迷うという方は、どこかの派閥に肩入れすると良いです。奴隷制度に反対する場合は、反奴隷主義者と同盟を結び、奴隷商人や都市連合と戦うという具合です。

海外製のRPGで重要なのが翻訳ですが、kenshiの日本語は問題なく理解できます。挨拶や固有名詞まで直訳されていることが気になるくらいです。

ゲームに慣れたら、まっさらな土地にプレイヤーの拠点を作るのも良いです。拠点を作ると近隣の派閥から襲撃や交易の人々がやって来ますので、町づくりゲームとしても、タワーディフェンスゲームとしても楽しめます。

kenshi自体でもかなり多様な遊び方ができるのですが、MODを追加して遊ぶこともできます。kenshiはMODを利用しやすい環境になっていますので、MODの種類も豊富です。本来なら仲間にできない種族を仲間にしたり、新たな装備を追加したり、アニメや映画のキャラを登場させたりすれば、延々とkenshiの世界で遊べます。

ここまでは良い点ですが、悪い点もいくつかあります。

誰もが経験するのが、処理の不安定さです。処理が重くなるのは日常茶飯事で、場合によっては強制終了もあります。アップデートを繰り返してかなり安定はしましたが、それでも絶対にないとは言えません。また、仲間が壁などに挟まったり、宙に浮いたり、ユニットが押し合って壁をすり抜けたり、細かな不具合も残っています。

良い点として世界観を挙げましたが、これは悪い点でもあります。血や刺さった矢、ぽんぽんと切り落とされる四肢、死体に群がるハエ、奴隷を前提とした社会構造、人を生きたまま食べる動物や種族、食べられる人の悲痛な叫び声、人とも動物とも異なる気持ちの悪い生物、そして、それ以上に猟奇的な集団もいます。年齢制限のないゲームですが、個人的にはCERO Z(18歳以上)だと思っています。

kenshiはオフラインのシングルプレイですので、他のプレイヤーに煽られることはありませんし、マナー違反な行為をされることもありませんし、課金しなければ強くなれないシステムでもありません。過激な表現があるとは言え、オンラインゲームに比べれば、非常に平和でストレスのない世界です。RPG好きなら、買わない理由がありません。

- おすすめ度 -
★★★★★